バルト諸国について
バルト海は、文化遺産と自然の美しさに富んだユニークな地域を結び付けています。バルト海の東の岸辺には、古代のバルト族の子孫であるラトビアとリトアニアという 2 つの国があり、国境だけではなく、現存する唯一のバルト語も共有しています。苦難の時代を生き残ったバルト語は、何世代にもわたって価値観を守り続ける人々の粘り強さを象徴しています。
2025年大阪・関西万博では、これら2つのバルトの国が1つのパビリオンで結束し、伝統的な知恵と現代のイノベーションによって、いかにして地球規模の課題に協力して取り組むことができるかをお見せします。
バルト海から世界の海洋にいたるまで、また、太古の森林から現代の都市にいたるまで、人類全体が依存している繊細な生態系を守りながら、テクノロジーが人類のニーズにどのように役立つかを、両国が一緒になって紹介します。来館者はバルト館にて、 2 つのユニークな国が 1 つのビジョンを共有していることを見出します。すなわちそれは、伝統、テクノロジー、環境への取り組みが融合して、持続可能な未来を築く世界です。
ラトビア共和国
- 自然のなかで意気盛んに、ミッションで一つに
- 2004 年から NATO および EU 加盟国
- 政体: 議会共和制
- 首都: リガ
- 通貨: ユーロ
- 人口: 190 万人
- 2023年のGDPは 403.5 億ユーロ
北欧、バルト海に面するラトビアは、まさしく森と湖の国です。人々が守り伝えてきた文化遺産、豊かな伝統、そして自然との深いつながりが、未来に続くイノベーションとテクノロジーの原動力になっています。その歴史と伝統は数千年も遡ることができ、長きにわたって、意気盛んで才能豊かな人材を生み出す土壌となってきました。
経済の発展に関していえば、ラトビアはイノベーションの推進に重点を置いており、これを実現するためにビジネス環境を適応させています。そのため、スタートアップ、R&D、そしてバイオメディカルやICT、スマートマテリアル、スマートエネルギーなどのスマート部門といった価値の高いダイナミックな分野に重点を置いています。
ラトビアはデジタルイノベーションのリーダーであり、ビジネスにとって優れた拠点になるよう幅広いメリットを提供しています。際立った特徴は完全にデジタル化されたビジネス環境で、起業家はわずか 10 分でオンラインでビジネスを開始できます。電子署名の普及とオンラインで完結する納税申告によりプロセスが合理化され、効率的に手間いらずで業務を遂行できます。また、ラトビアの税制も魅力的です。世界で最もスタートアップに優しい国として認知されており、競争力のある税制は OECD 諸国の中で第 2 位にランクされています。
ラトビア人は、自分たちの伝統文化を祝する手腕でも名を馳せています。「歌と踊りの祭典」は、民族の文化的最高傑作であり、時代の試練に耐え、ラトビア国民のアイデンティティの形成に重要な役割を果たしてきました。現在では世界中から4万人を超える参加者が集結します。「歌と踊りの祭典」は、その文化的重要性が世界的に認められ、ユネスコの「人類の口承及び無形遺産に関する傑作の宣言」リストに追加されました。
自然のなかで自由気ままに、ミッションで一つに
優れた接続性
100 以上の就航地があり、年間 700 万人近くの乗客が利用するバルト諸国最大の空港。3 つの不凍港と 5 つの特別経済区。準備が進むRailBaltica 鉄道プロジェクト。 2 兆ドルの北欧市場への玄関口。
ヨーロッパ第1位の 5G 軍事試験場
将来の技術の向上をサポートするために、すでにインフラに多額の投資を行っています。
再生可能エネルギーのシェアEU第3位
ユーロスタット、2022年。ラトビアは2030年までにグリーンエネルギーの割合を60%にすることを目標としています。
国際税制競争力指数でOECD諸国第2位
Tax Foundation、2023年。再投資利益に対する法人税が0%。
インターネット速度第3位
Speedtest Global Index、2023年。
ヨーロッパ第2位の光ファイバー普及率
欧州委員会のBroadband Coverage Report,、2023年。
世界で最もスタートアップに優しい国
Index Ventures、2021年。
リトアニア
- リトアニア共和国
- 強い効果があるソリューションを共創し、世界的な課題に取り組む
- 2004 年から NATO および EU 加盟国
- 政体: 議会共和制
- 首都: ビリニュス
- 通貨: ユーロ
- 人口: 290 万人
- 2023 年の GDP は 25,123.9 ユーロ
バルト海に面した北欧の国リトアニアは、バルト三国最大の国です。1000年以上前に初めて文献に記されてから、今世紀に入ってNATO、EU、OECDに加盟するまで、リトアニアは苦難の歴史を生き抜き、現代的でダイナミック、かつ強靭な国となり、ヨーロッパの経済において最も急速に成長を続ける国の一つになりました。
リトアニアはまた、ユネスコ世界遺産に登録されているビリニュス旧市街や、松林と巨大な砂丘が広がる美しい半島、クルシュー砂州など、多層的な文化遺産と手つかずの自然が魅力的に融合していることを誇っています。と同時に、イノベーションとビジネスに優しい環境を促進するという国家の取り組みも強い印象を与えています。
これは、リトアニアで成長中のテクノロジー部門を見れば明らかです。人口わずか 290 万人のこの国には、3 つのユニコーン企業、800 を超えるスタートアップ企業、EU で最多の認可を受けたフィンテック企業が存在しています。リトアニアの主力産業には、バイオテクノロジー、サイバーセキュリティ、レーザーソリューションなどのハイテク分野も含まれており、それらは、高い技術を誇る人材、トップクラスのインフラ、先進的な規制の枠組みによって支えられています。首都のビリニュスは、細胞や遺伝子の治療から超小型衛星にいたるまで、広範囲にわたるソリューションを開発する地元企業や国際企業の主要な中心地となっています。
豊富な人材
– デジタルおよびテクノロジースキルの有用性で世界第 1 位 (IMD 世界競争力年鑑、2023年)
– 若手専門家の85%が英語に堪能(Invest Lithuania、2023年)
成長の最適化
– 2000 年から 2023 年までの 1 人当たり実質 GDP 成長率で EU 第 1 位 (ユーロスタット、2023年)
– 世界で 12 番目に自由な経済 (フレーザー研究所、2023年)
強い効果があるソリューションを共創し、世界的な課題に取り組む
世界への確かな接続
– 5G ネットワークは全世帯の 99% をカバー(DESI、2024年)
– バルト諸国最大のクライペダ不凍港は年間最大 7,000 万トンの貨物の取り扱いが可能 (クライペダ港、2024年)
グリーンエネルギーへの取り組み
– 2023年の国全体のエネルギー産出量の 70% が再生可能な資源から生産(エネルギー省、2024年)
– 2030年までにリトアニアはグリーンエネルギーの輸出国になる予定(エネルギー省、2024年)